暑さ対策は、これで決まり!

私の汗対策

連日の蒸し暑さにもめげることなく、毎日着物でお店に出ています。
 
顔に汗をかかないおかげなのか、町行く方々に 「涼しげね~」、「めずらしいわ~」と声をかけていただいてます。

夏の着物姿は、涼しげに感じるのですね~ 

素直に、嬉しいです。

とはいえ、すご~く涼しいわけではありません。

こんなことを書いてしまうと、「だから着物は着たくないのよ!」と言われてしまうかもしれませんが、着物の場合は、汗を吸収してくれることで暑さをしのいでいるところがあります。

洋服では、汗をすばやく乾かす素材の下着に薄い素材の服を合わせることで、涼しくなるようにしています。

着物はその反対で、汗をすばやく吸う素材の下着に着物を重ね、風が通る道を作ることで涼しくなるようにしています。

まだ冷房のなかった時代からの日本人の知恵なのだと思います。

丸やでは、補正を兼ねて、以前から「汗取りあしべ」を進めているのは、この理由からです。それに加えて、私の場合は、胸板が薄いため、脇のラインに補正を兼ねて幅の細いパットを使用しています。

脇のラインは、汗腺にあたり、舞妓さんたちは、この部分に紐を結ぶことで、顔に汗をかかないようにしています。

※こちらは、以前出演させていただいた「はなまるマーケット」でもご紹介しています。

真夏には麻の着物がオススメです

さて、下着対策ができたところで、次は着物です。

私の場合、毎日着物生活をしているため、暑さ対策は、必須項目!

TPOを踏まえた上で、どうしたら、涼しく、快適に、そしてお手入れが簡単でいられるかを考え、日々の着物を選んでいます。

昨年は、6月下旬に梅雨が明け、ず~っと暑かったため、ほとんど麻の着物を着ていました。


なぜ麻の着物を選んでいたかというと、第一に汗をかいても洗えるので安心・・・

そして、汗ばんでも密着しないことです。

木綿は、汗を吸収して肌に密着しますが、麻は断面に中空孔があるので、汗ばんでも密着しないのです。麻がべた付かないのは、吸水時は中空部に水分を含み、発散すると中空孔が絞まるからなのです。

肌に触れたときに涼しさを感じるのも、放熱性が大きいことも涼しく感じる要因なのです。

だから、昨年は、本当に麻の着物を良く着ていました。

麻は、シワになりやすいですが、霧をふいてたたんで押しをしておけば、翌日にはシワも取れてアイロンをかけたようにピシっとします。

アイロンが苦手な方でも、気にせずお召しになれるのでオススメです。


汗が気になる方は、手洗いモードなら洗濯機にお任せでOKです。


着物でお困りの際は、いつでもお問い合わせ下さい。

 

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。