【帯屋捨松名古屋帯】七宝華文

袋帯のような名古屋帯

今日、ご紹介する帯は、「七宝華文」

初めてこの作品に出会ったとき、「袋帯?」と思ってしまったほど、存在感がある名古屋帯に久しぶりに出会いました。

帯屋さんの世界では、同じ織るならば、名古屋帯よりも袋帯・・・という傾向があり、最近では、しっかりした織りの名古屋帯になかなか出会うことができなくなってきました。

七宝柄は、 円を4分の1ずつ重ねた幾何学文様で、
平安時代以降、公家の服装や調度品などの装飾に用いられていた、独自の優美な様式をもつ有職文様のひとつです。

円が四方八方に広がっていくことから、人とのご縁は七宝(七つの宝)と同等の価値があることを示しています。 また、円形が永遠に連鎖し繋がる柄であることから「円満」「調和」の願いが込められ、「富貴」と「無限の子孫繁栄」を表します。

七宝だけでなく、華文が入ることによって、より華やかに存在感のある帯になっています。

織り名古屋帯の良さは、少し改まった場所でのお出かけ。

袋帯では重すぎるし、染め帯では軽くなってしまう・・・

そんなときにオススメです。
 

色数を抑えることによって、どんな着物にも合わせていただけます。

 

今日のコーディネートは、玉子色の野口の小紋と・・・

飛び柄小紋にあわせれば、格がぐっとあがりますね。


価格など詳細はお気軽にお問い合わせください 。

この記事を書いた人

  • facebook
  • twitter
  • instagram

谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。