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9月のお茶会の着物

9月1日のお茶事に何を着ればよいかしら・・・

例年、9月に入るとお問い合わせが多くなる「着物と帯」の組み合わせ。

今年は、偶然にも1日に茶名披露のお茶事にお呼ばれされたこともあり、その日の天候で着物と帯の組み合わせを決めることとなりました。

お茶の世界では、9月1日から衣替えとなり、厚手の単衣に冬の帯になるのですが、近年、9月に入っても30度を超える暑さのため、衣替えできない状況にあります。

着物を着るに際して、もっとも大切なことは、ご一緒される方が心地よいと感じていただけること。

お相手の立場に立つことが、一番心がけなければならないことになります。そのため、厚手の単衣に冬の帯の組み合わせは、見ていらっしゃる方も暑苦しく感じてしまうので、避けたほうがよいかと思われます。

それでは、どの着物と帯がよいのでしょうか・・・

着物の決まり事は広い意味で考えましょう!

さて、何度となく、お伝えしておりますが、着物の細かい決めごとは、あまり意識されなくてよいと、私は思っています。

なぜならば、ハレの舞台以外は、昔はそんなに厳密に決められていたわけではないからです。そして、何よりも相手のことを思い、着るものだからです。

それを大事にされる先生のもとで、9月1日に開催されたお茶事には、様々な着物と帯の組み合わせを拝見することとなりました。

女性の多くは、厚手の単衣着物を持っていないので、絽の付け下げに夏の袋帯の方が多く、一生に一度の茶名披露を重んじて季節を厳密に守り、厚手の単衣に冬の袋帯の方、男性の多くは、まだ始めたばかりのため、袷の着物しか持っていなく、色紋付に袴姿で、

そして、私は、悩んだすえに、厚手の単衣の付け下げに絽綴れの帯を合わせて参加いたしました。

ここに、正解も不正解もなく、茶名披露の席をみんなでお祝いしたいという思いでの装いであれば、よいのだと私は思います。

ただし、全ては、先生のご理解あってのことなので、その点は、事前に確認することをオススメします。

迷われたら、お問い合わせ下さいね。

 

当日は裏方を務めさせていただいたので、写真を撮り忘れておりましたが、みなさまの艶姿で、とても華やいだ会となりました。

 

この記事を書いた人

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谷 加奈子

丸や呉服店 代表

東京都出身。 大学卒業後、大手メーカーのSEとして就職。 1995年、東京・大田区西蒲田に店を構える1926年創業の「丸や呉服店」の三代目として 家業に入る。2016年、着物をファッションだけではなく、もっと広い意味で伝えたく、「表に立つ人を輝かせる」という想いを載せて一般社団法人「着物道」を設立。
代々受け継がれてきたノウハウを生かして 「自分に似合う着物がわからない・・・」と いう悩みや「キレイに着るコツ」 など、着物 雑誌「七緒」「きものサロン」を始め、新聞や テレビ・ラジオなど多岐にわたって「着物生活」 の専門家として活躍中。